老人性眼瞼下垂症
老人性眼瞼下垂症とは、加齢により上まぶたが下がり、黒目にまぶたがかかることで、
見えづらさ、視野の狭さ、目の開けにくさを感じる状態です。
まぶたを開けようとして額に力が入る、眉毛が上がる、目が疲れやすい、肩こりや頭痛につながることもあります。
当院では、まぶたの下がり方、黒目へのかかり方、左右差、皮膚のたるみ、額や眉の使い方を確認し、
保険診療の対象となるかを含めて診察します。
点眼検査で診断される場合や、点眼検査をしなくても黒目が見えづらいほど年齢的な皮膚の弛緩が明らかな場合には、
保険適応となることがあります。
このようなお悩みはありませんか?
- まぶたが下がって黒目が見えづらい
- 視野が狭くなったように感じる
- 目を開ける時に額や眉に力が入る
- 眠そうに見えると言われる
- 左右のまぶたの開きに差がある
- 上まぶたの皮膚がかぶさって見えにくい
- 長年ハードコンタクトレンズを使用している
- まつ毛が目に入って痛い、充血する
老人性眼瞼下垂症とは
まぶたは、まぶたを上げる筋肉と、その力をまぶたに伝える腱膜によって開きます。
加齢により腱膜がゆるんだり、まぶたの皮膚がたるんだりすると、
まぶたが十分に上がらなくなり、黒目にかかって見えづらくなります。
単に見た目の問題ではなく、上方の視野が狭くなる、目を開けるために額に力が入る、
眉を上げ続けることで疲れやすいなど、日常生活に支障が出ることがあります。
診察では、まぶたの開き、皮膚のたるみ、左右差、視野への影響を確認します。
年齢とともにまぶたを上げる力が伝わりにくくなり、上まぶたが下がります。
皮膚のたるみが強い場合は、黒目が見えづらくなり、保険診療の対象となることがあります。
まぶた自体の動きだけでなく、上まぶたの皮膚が余ってかぶさることで視野が狭くなる場合があります。
余剰皮膚の程度や黒目へのかかり方を診察します。
10〜30年以上のハードコンタクトレンズ使用により、40〜50歳台で眼瞼下垂を生じることがあります。
見えづらさなど機能的な症状がある場合、保険適応となることがあります。
保険診療について
老人性眼瞼下垂症は、まぶたが下がることで視野が妨げられている場合や、
黒目が見えづらいほど皮膚の弛緩がある場合など、機能的な支障が認められると保険診療の対象となります。
美容目的での二重幅の調整や、印象改善のみを目的とした手術は、保険診療とは異なります。
| 保険適応になりやすい状態 | まぶたが黒目にかかる、視野が狭い、目を開けづらい、機能的な支障がある場合 |
| 診察で確認すること | まぶたの開き、黒目へのかかり方、皮膚のたるみ、左右差、額や眉の使い方 |
| 注意点 | 保険適応の可否は診察後に判断します。美容目的のみの場合は保険適応外となります。 |
手術方法について
手術は、手術するまぶたに局所麻酔の注射を行って進めます。
手術中に何度かまぶたを開けていただき、開き具合や左右差を確認しながら調整します。
術後はガーゼを強めのテープで固定しますが、少し見える状態で帰宅できます。
手術時間は両目で1時間程度です。
抜糸は手術日から約1週間後に、形成外科の外来で行います。
術後は腫れ、内出血、左右差、傷あとの赤みなどが出ることがあります。
目はもともと左右対称ではない方が多く、手術後も完全な左右対称になるわけではありません。
治療の流れ
まぶたの下がり方、黒目へのかかり方、皮膚のたるみ、左右差、視野への影響を確認します。
点眼検査や診察所見をもとに、保険診療の対象となるかを判断します。
手術方法、麻酔、術後の腫れや内出血、左右差、抜糸時期などを説明します。
局所麻酔下で手術を行います。手術中にまぶたを開けていただき、状態を確認しながら調整します。
ガーゼをテープで固定します。少し見える状態で帰宅できます。
手術日から約1週間後に抜糸を行い、腫れ、傷あと、左右差などを確認します。
眼瞼内反症とは
眼瞼内反症とは、まぶたが内側に向き、まつ毛が眼球に触れてしまう状態です。
老人性逆さまつげとも呼ばれ、加齢によって下まぶたの支えがゆるむことで起こることがあります。
まつ毛が角膜や結膜に触れるため、目のゴロゴロ感、涙、充血、痛み、角膜の傷につながることがあります。
治療では、まつ毛を外に向けるように手術を行います。
局所麻酔下で行い、手術時間は両目で1時間程度です。
抜糸は約1週間後に行います。
眼瞼内反症は保険適応となります。
術前
下まつ毛が眼球内に入り、白目の部分が充血している状態です。
術後
下まつ毛が外向きになり、まつ毛が眼球に入りにくくなっています。
充血の改善も期待できます。
眼瞼内反症の治療概要
| 治療内容 | 眼瞼内反症手術、眼瞼下制筋前転法など |
| 治療回数 | 1回 |
| 費用 | 保険1割負担で約1万円前後が目安です。実際の費用は診察内容により異なります。 |
| 合併症 | 術後の皮下出血、腫れ、左右差、再発など。皮下出血で目の下が青くなることがありますが、1週間程度で改善することがあります。 |
| 備考 | 先天性の逆さまつ毛、外反症についても、状態により保険診療で対応しています。 |
眼瞼外反症について
眼瞼外反症とは、まぶたが外側にめくれ、白目が露出しやすくなる状態です。
涙がこぼれやすい、目が乾く、充血する、違和感があるなどの症状につながることがあります。
眼瞼外反症についても、診察により保険診療で対応できる場合があります。
副作用・リスクについて
目の下が青くなることもあります。
術後の注意点
- 術後はガーゼやテープ固定を医師の指示通りに行ってください。
- 強くこする、押す、引っ張ることは避けてください。
- 腫れや内出血が出ることがあります。
- 抜糸までは創部を清潔に保ってください。
- 強い痛み、出血、急な視力変化がある場合は早めにご連絡ください。
- 術後の左右差や腫れは、経過とともに変化します。
よくあるご質問
老人性眼瞼下垂症は保険で治療できますか?
黒目にまぶたがかかって見えづらい、視野が狭いなど、機能的な支障がある場合は保険診療の対象となることがあります。
保険適応の可否は診察後に判断します。
手術は痛いですか?
手術するまぶたに局所麻酔を注射して行います。
麻酔の注射時に痛みを感じることがありますが、手術中は状態を確認しながら進めます。
手術中に目を開ける必要がありますか?
はい。手術中に何度かまぶたを開けていただき、開き具合や左右差を確認します。
手術時間はどのくらいですか?
眼瞼下垂症手術、眼瞼内反症手術ともに、両目で1時間程度が目安です。
状態により前後することがあります。
抜糸はいつですか?
手術日から約1週間後に形成外科の外来で抜糸を行います。
左右対称になりますか?
目はもともと左右対称ではない方が多く、術後も完全な左右対称にはなりません。
できるだけ自然な開きになるよう確認しながら手術を行います。
ハードコンタクトレンズによる眼瞼下垂も診てもらえますか?
はい。長年のハードコンタクトレンズ使用による40〜50歳台の眼瞼下垂症も診察しています。
機能的な支障がある場合は保険適応となることがあります。
逆さまつげも保険で治療できますか?
眼瞼内反症、老人性逆さまつげ、先天性の逆さまつ毛は、状態により保険診療で対応できます。
外反症についても診察により保険診療の対象となることがあります。
まぶたの下がり・逆さまつげでお困りの方へ
まぶたが下がる、黒目が見えづらい、視野が狭い、まつ毛が目に入って痛いなどの症状は、
年齢のせいと考えて放置されることがあります。
しかし、日常生活に支障がある場合や、角膜・結膜に刺激が続いている場合は、治療の対象となります。
気になる症状がある方は、形成外科へご相談ください。
