歯周組織再生療法
歯周病が進行すると、歯ぐきの炎症だけでなく、歯を支える骨が少しずつ失われていきます。骨の吸収が進むと、歯周ポケットが深くなり、歯がぐらつき、最終的には抜歯が必要になることもあります。
当院では、歯周病の進行度、骨欠損の形、歯の動揺、清掃状態、全身状態などを確認し、条件が合う場合に歯周組織再生療法を検討します。
このような方に歯周組織再生療法を検討します
- 歯周病で骨が減っていると言われた
- 深い歯周ポケットが残っている
- 歯ぐきの腫れや出血を繰り返している
- 歯が少しぐらついている
- 歯周病治療をしても改善しにくい部位がある
- できるだけ抜歯を避けたい
- 歯周外科や再生療法について相談したい
- 将来の歯の保存可能性を高めたい
歯周組織再生療法とは
通常の歯周病治療では、歯石や細菌を除去して炎症を抑えることを目的とします。一方、歯周組織再生療法では、歯周病によって失われた組織に対して、再生材料や薬剤を使用し、組織が回復しやすい環境を整えます。
ただし、すべての症例で適応できる治療ではありません。骨の欠損形態、歯の状態、清掃状態、喫煙習慣、全身疾患の有無などによって、治療の適応や期待できる結果は異なります。
当院の歯周組織再生療法の特徴
適応を慎重に診断
歯を残すための治療方針
歯周基本治療を重視
術後管理まで一貫して対応
歯周組織再生療法が適応になりやすいケース
歯の周囲の骨が縦方向に深く失われている場合、条件によっては再生療法の適応になることがあります。骨欠損の形態を検査で確認します。
基本治療後も深い歯周ポケットが残り、炎症や出血が続く場合、歯周外科とあわせて再生療法を検討することがあります。
歯の動揺が強すぎず、歯根破折がなく、清掃状態の改善が見込める場合は、歯を残すための選択肢として再生療法を検討します。
再生療法後は、良好なセルフケアと定期的なメンテナンスが欠かせません。術後管理を継続できることも重要な条件です。
主な治療方法
再生材料を用いた治療
歯周病で失われた組織の再生を促す目的で、症例に応じて再生材料を使用します。使用する材料や方法は、骨欠損の形や歯の状態によって異なります。
エムドゲインを用いた再生療法
歯周組織の再生を促す目的で使用される材料のひとつです。すべての症例に適応できるわけではなく、骨欠損の状態や口腔内環境を確認したうえで検討します。
リグロスを用いた再生療法
歯周組織再生を目的に使用される薬剤のひとつです。適応には条件があり、歯周病の進行度や骨欠損の形態を診断したうえで使用可否を判断します。
骨補填材を併用する治療
骨欠損の形態によっては、骨の再生を支える目的で骨補填材を使用することがあります。使用の有無は症例ごとに判断します。
歯周組織再生療法の流れ
歯周ポケットの深さ、出血、排膿、歯の動揺、歯石の付着状態を確認します。レントゲンや必要に応じたCTで骨の状態も確認します。
まずは歯石除去、SRP、ブラッシング指導などを行い、歯ぐきの炎症を抑えます。再生療法の前に口腔内環境を整えることが重要です。
基本治療後に歯周ポケットや出血の状態を再確認します。改善が不十分な部位や骨欠損の形態を確認し、再生療法の適応を判断します。
再生療法の目的、使用する可能性のある材料、治療の流れ、術後の注意点、期待できる範囲と限界について説明します。
局所麻酔を行い、歯ぐきを開いて感染源を取り除きます。骨欠損部を確認し、症例に応じて再生材料を応用します。
術後の治癒状態を確認し、必要に応じて抜糸を行います。その後は定期的なメンテナンスにより、歯周病の再発予防を行います。
歯周組織再生療法のメリット・注意点
メリット
失われた歯周組織の再生を目指せる
歯を残せる可能性を高められる場合がある
深い歯周ポケットの改善を目指せる
注意点
すべての症例に適応できるわけではありません
完全に元通りになる治療ではありません
術後の腫れ・痛み・違和感が出ることがあります
メンテナンスが結果に大きく関わります
治療後に大切なこと
特に、歯周病は再発しやすい病気です。治療後にプラークコントロールが不十分になると、再び歯ぐきに炎症が起こり、歯周組織が失われる可能性があります。治療後も定期的に検査とクリーニングを受け、安定した状態を維持することが重要です。
強いうがい、飲酒、激しい運動、喫煙などは治癒に影響することがあります。術後は医師の指示に従ってお過ごしください。
術後すぐは通常通り磨けない場合があります。治癒段階に応じて、歯ブラシや補助清掃用具の使い方を調整します。
喫煙は歯ぐきの血流や治癒に影響し、歯周病の悪化や再発にも関わります。再生療法を検討する場合、禁煙・減煙が重要です。
歯周ポケット、出血、歯石の付着状態を定期的に確認し、歯周病の再発を防ぎます。
よくある質問
歯周組織再生療法をすれば、骨は完全に元に戻りますか?
完全に元通りになることを保証する治療ではありません。骨欠損の形や歯の状態によって、期待できる改善の範囲は異なります。
誰でも受けられる治療ですか?
すべての方に適応できるわけではありません。骨欠損の形、歯の動揺、歯根破折の有無、清掃状態、喫煙習慣、全身状態などを確認して判断します。
治療中や術後に痛みはありますか?
処置中は局所麻酔を行います。術後には腫れ、痛み、違和感が出ることがありますが、必要に応じて痛み止めなどで対応します。
歯周外科との違いは何ですか?
歯周外科は、歯ぐきを開いて感染源を除去する治療です。歯周組織再生療法は、その処置に加えて、失われた歯周組織の再生を目指す材料や薬剤を応用する治療です。
治療後もメンテナンスは必要ですか?
必要です。再生療法後も歯周病が再発する可能性があります。治療結果を安定させるためには、定期的な歯周病検査とクリーニングが重要です。
