ほくろの除去について

ほくろは、医学的には色素性母斑や母斑細胞母斑と呼ばれることがある皮膚のできものです。褐色や黒色の平らなものだけでなく、皮膚色に近いものや、表面が盛り上がったものもあります。
顔や首など目立つ場所にある、衣服やアクセサリーに引っ掛かる、髭剃りの際に傷つけるなどの理由から、除去を希望される方がいらっしゃいます。
一方で、ほくろのように見える病変の中には、脂漏性角化症などの良性腫瘍や、悪性黒色腫・基底細胞がんなどとの鑑別が必要な病変が含まれる場合があります。そのため、見た目だけで治療方法を決めず、診察によって病変の状態を確認することが重要です。
新宿かえで歯科・形成外科では、ほくろの大きさ、形、色、盛り上がり、できている部位、病理組織検査の必要性などを確認し、炭酸ガスレーザーまたは外科的切除による治療を検討します。
治療前に確認する主な項目
形・色・境界
左右の形、周囲との境界、色の濃淡や複数色の混在などを確認します。

大きさ・盛り上がり
直径、皮膚からの隆起、皮膚の深い部分まで広がっている可能性などを確認します。

最近の変化
大きくなった、色が変わった、形が崩れた、出血するなどの変化がないかを確認します。

病理検査の必要性
診断を確定する必要がある場合は、レーザーではなく、組織を採取できる外科的切除を検討します。

ほくろの主な特徴

ほくろは、皮膚内にある母斑細胞の位置や広がり方によって、色や盛り上がり方が異なります。見た目だけで深さを正確に判断することはできないため、状態を確認したうえで治療方法を選択します。
01
平らなほくろ
皮膚表面の盛り上がりが少なく、褐色や黒色の色素斑として見えるほくろです。病変の深さによっては、表面だけを除去しても色が残る場合があります。

02
盛り上がったほくろ
皮膚から半球状またはドーム状に隆起しているほくろです。顔や首にできると、髭剃り、洗顔、衣服などで繰り返し刺激される場合があります。

03
毛が生えているほくろ
ほくろの内部から毛が生えていることがあります。毛の有無だけで良性・悪性を判断することはできません。

04
生まれつきのほくろ
出生時または幼少期から存在するほくろです。大きさや部位、成長に伴う変化などを確認し、治療の必要性を検討します。

05
ほくろに似た別の皮膚病変
脂漏性角化症、基底細胞がん、悪性黒色腫などが、ほくろのように見える場合があります。診断が明確でない場合は、病理組織検査を検討します。

このようなほくろはご相談ください

  • 顔や首の目立つ場所にある
  • 髭剃りや洗顔の際に傷つけてしまう
  • 衣服やアクセサリーに引っ掛かる
  • 盛り上がっていて気になる
  • ほくろから繰り返し出血する
  • 少しずつ大きくなっている
  • 以前より色が濃くなった
  • 形や境界が変化してきた
  • 複数の色が混在して見える
  • ほくろなのか、ほかのできものなのか分からない
急速に大きくなる、左右非対称になっている、境界が不規則、色むらがある、出血や潰瘍を繰り返すなどの変化がある場合は、自己判断で除去せず、早めに医療機関を受診してください。

ほくろの診察で確認すること

ほくろができた時期

生まれつき存在するのか、以前からあるのか、最近新しく生じたのかを確認します。

大きさや色の変化

以前と比べて大きくなった、盛り上がってきた、色が濃くなった、複数の色が混じるようになったなどの変化を確認します。

痛み・かゆみ・出血

痛みやかゆみが続く、特に刺激していないのに出血する、表面が傷になって治らないなどの症状がないかを確認します。

病理組織検査の必要性

診察だけでは診断を確定できない場合や、悪性病変との鑑別が必要な場合は、病変の一部または全部を採取し、顕微鏡で組織を調べる病理組織検査を検討します。
早めの診察を検討する変化
左右非対称
ほくろの中心で分けたとき、左右の形が大きく異なって見える状態です。

不規則な境界
周囲との境界がぼやけている、ギザギザしているなどの変化です。

色むら
黒色、褐色、赤色、青色など、複数の色や濃淡が混在して見える状態です。

大きさ・変化
直径が大きい、または短期間で大きさ、形、色、表面の状態が変化している場合です。

当院で行うほくろの治療方法

炭酸ガスレーザーによる除去

炭酸ガスレーザーを照射し、ほくろの組織を蒸散させて除去する方法です。診察によって良性と考えられ、病理組織検査の必要性が低い、小さなほくろや盛り上がったほくろなどで検討します。
局所麻酔を行った後、病変の形や深さを確認しながらレーザーを照射します。治療後は皮膚表面に小さな傷ができるため、軟膏や保護テープを使用して治癒を待ちます。
炭酸ガスレーザーでは、病変の組織が蒸散するため、通常は病理組織検査を行えません。診断が明確でない場合や悪性病変を否定できない場合には、レーザーではなく外科的切除を検討します。

外科的切除

局所麻酔を行い、ほくろを周囲の皮膚とともにメスで切除する方法です。病変の大きさや形に応じて紡錘形に切除し、傷を縫い合わせます。
皮膚の深い部分まで存在する可能性があるほくろ、大きなほくろ、再発したほくろ、診断のために病理組織検査が必要な病変などで検討します。
切除した組織は、必要に応じて病理組織検査へ提出します。縫合した場合は、治療部位の状態に応じた時期に抜糸を行います。
治療方法を選択する主な基準
病変の診断
良性と判断できるか、病理組織検査が必要かを確認します。

大きさ・深さ
小さく表面的な病変か、皮膚の深い部分まで存在する可能性があるかを確認します。

治療する部位
顔、首、体幹など、部位ごとの皮膚の厚みや傷跡の方向を考慮します。

傷跡の形
レーザー後の円形の傷跡と、外科的切除後の線状の傷跡を比較して検討します。

炭酸ガスレーザーと外科的切除の違い

レーザー
炭酸ガスレーザー
小さく、良性と判断できるほくろなどで検討します。病変を蒸散させるため、通常は病理組織検査ができません。治療後に赤み、色素沈着、陥凹、再発などが生じる可能性があります。

切除
外科的切除
大きなほくろ、深いほくろ、診断が明確でない病変などで検討します。切除した組織を病理組織検査へ提出できますが、縫合による線状の傷跡が残ります。

どちらの方法が優れているかを一律に決めることはできません。病変の診断、大きさ、深さ、部位、傷跡、病理組織検査の必要性を考慮して選択します。

保険診療と自費診療について

ほくろの除去が保険診療となるか、自費診療となるかは、治療の目的、症状、診断、選択する治療方法などによって異なります。
保険診療となる場合
繰り返し出血する、衣服に引っ掛かる、悪性病変との鑑別が必要など、病気として治療の必要性が認められ、保険診療で定められた方法を行う場合は、保険が適用されることがあります。
自費診療となる場合
見た目の改善を主な目的とする除去や、炭酸ガスレーザーによる治療を選択する場合は、自費診療となります。

保険適用の可否、治療方法、費用については、診察後にご案内します。

ほくろ除去の治療の流れ

STEP 01
問診
ほくろができた時期、大きさや色の変化、出血、痛み、かゆみなどを確認します。

STEP 02
診察
形、色、境界、盛り上がり、大きさ、できている部位などを確認します。

STEP 03
治療方法のご説明
炭酸ガスレーザーまたは外科的切除の適応、傷跡、リスク、病理組織検査、費用などをご説明します。

STEP 04
局所麻酔
治療する部位へ局所麻酔を行います。

STEP 05
ほくろの除去
計画した方法でほくろを除去します。外科的切除では、必要に応じて傷を縫合します。

STEP 06
治療部位の保護
軟膏や保護テープを使用し、ご自宅でのケア方法をご説明します。

STEP 07
経過確認・抜糸
傷の治り方を確認します。縫合した場合は、治療部位に応じた時期に抜糸します。

STEP 08
病理検査結果のご説明
病理組織検査を行った場合は、後日、検査結果をご説明します。

治療後の経過と注意事項

治療部位を保護する

治療後は、医師の指示に従って軟膏や保護テープを使用します。傷が落ち着く前に強くこすったり、かさぶたを無理にはがしたりしないでください。

紫外線対策を行う

治療後の皮膚は紫外線の影響を受けやすく、色素沈着が生じる場合があります。傷が落ち着いた後も、指示された期間は日焼け止めやテープなどで紫外線対策を行ってください。

出血や腫れを確認する

治療直後には少量の出血、赤み、腫れなどが見られる場合があります。圧迫しても出血が止まらない、痛みや腫れが強くなる、膿が出る、発熱がある場合は当院へご連絡ください。

傷跡の変化を経過観察する

治療後の赤みや硬さは、時間の経過とともに変化します。傷跡が盛り上がる、強いかゆみが続くなどの場合はご相談ください。

再発する場合があります

ほくろの細胞が皮膚の深い部分に残った場合、同じ場所に色や盛り上がりが再び現れることがあります。再発時には、状態を確認して追加治療を検討します。

治療に伴う主なリスク・副作用

痛み・赤み・腫れ
麻酔や処置の影響により、一時的な痛み、赤み、腫れ、熱感などが生じる場合があります。
出血・かさぶた
治療部位から出血したり、治癒の過程でかさぶたが形成されたりする場合があります。
色素沈着・色素脱失
治療部位の色が一時的または長期的に濃くなる、あるいは白くなる場合があります。
陥凹・線状の傷跡
炭酸ガスレーザーでは皮膚のへこみ、外科的切除では縫合による線状の傷跡が残る可能性があります。
肥厚性瘢痕・ケロイド
体質や治療部位によって、傷跡が赤く盛り上がる場合があります。
感染
まれに細菌感染を起こし、腫れ、痛み、膿などが生じる場合があります。
残存・再発
病変の一部が残る、または治療後に同じ場所へ色や盛り上がりが再び現れる可能性があります。
麻酔による反応
局所麻酔によって、動悸、気分不良、アレルギー反応などが生じる可能性があります。

ほくろの除去に関するよくある質問

ほくろはすべてレーザーで除去できますか?
すべてのほくろにレーザーが適するわけではありません。大きな病変、皮膚の深い部分まで存在する病変、診断が明確でない病変、病理組織検査が必要な病変では、外科的切除を検討します。

ほくろの除去は痛いですか?
通常は局所麻酔を行ってから治療します。麻酔注射の際に痛みを感じる場合がありますが、治療中の痛みを軽減した状態で処置します。

ほくろを除去すると傷跡は残りますか?
皮膚へ処置を行うため、傷跡がまったく残らないとは限りません。レーザーでは赤み、色素沈着、陥凹など、切除では線状の傷跡が残る可能性があります。

1回の治療で完全に取れますか?
1回で除去できる場合がありますが、病変の深さや大きさによっては、色や盛り上がりが一部残ることがあります。傷跡を抑えるため、複数回に分けて治療する場合もあります。

ほくろは除去した後に再発しますか?
ほくろの細胞が皮膚の深い部分に残っていると、同じ場所に色や盛り上がりが再び現れる場合があります。

切除したほくろは検査できますか?
外科的に切除した組織は、必要に応じて病理組織検査へ提出できます。炭酸ガスレーザーでは組織が蒸散するため、通常は病理組織検査を行えません。

ほくろの除去は保険診療ですか?
症状、診断、治療の必要性、選択する治療方法によって異なります。見た目の改善を主な目的とする治療や、炭酸ガスレーザーを選択する場合は、自費診療となります。

診察した日に除去できますか?
小さく診断が明確な病変では、当日の治療を検討できる場合があります。ただし、治療時間、病理組織検査の必要性、手術の準備などによって、別日に治療を行うことがあります。

急に大きくなったほくろも除去できますか?
急速に大きくなった病変は、除去方法を決める前に詳しい診察が必要です。悪性病変との鑑別が必要な場合は、専門医療機関をご案内することがあります。

複数のほくろを同時に除去できますか?
大きさ、部位、個数、治療方法によっては、複数個を同日に治療できる場合があります。治療範囲が広い場合は、皮膚への負担を考慮して複数回に分けることがあります。

新宿でほくろの除去をご検討の方へ

ほくろを除去する際は、見た目だけで治療方法を決めるのではなく、良性病変と考えられるか、病理組織検査が必要か、どのような傷跡が予想されるかを確認することが重要です。
顔や首の目立つほくろ、衣服に引っ掛かるほくろ、盛り上がったほくろ、色や形が変化してきたほくろでお悩みの方は、新宿かえで歯科・形成外科へご相談ください。