根面むし歯とは
根面むし歯とは、歯ぐきが下がって露出した歯の根元にできるむし歯です。
通常、歯の頭の部分は硬いエナメル質に覆われていますが、歯の根の部分はエナメル質に覆われていません。
そのため、歯ぐきが下がって根元が見えるようになると、むし歯に対して弱い部分が口の中に露出します。
根面むし歯は、大人や高齢の方に多くみられます。
歯周病、加齢、強すぎる歯みがき、噛み合わせ、歯ぎしり、被せ物や入れ歯の影響などで歯ぐきが下がると、
歯の根元にプラークがたまりやすくなり、むし歯が進行しやすくなります。
このような方は根面むし歯に注意が必要です
- 歯ぐきが下がって、歯が長く見える
- 歯の根元が黄色っぽく見える
- 歯の根元がしみる
- 歯周病を指摘されたことがある
- 被せ物やブリッジが多い
- 部分入れ歯を使用している
- 口が乾きやすい
- 高齢になってからむし歯が増えてきた
- 歯と歯ぐきの境目に磨き残しがある
根面むし歯ができる場所
根面むし歯は、歯と歯ぐきの境目や、歯ぐきが下がって露出した根元にできます。
特に、歯ブラシが届きにくい歯と歯の間、奥歯の内側、被せ物の境目、入れ歯のバネがかかる歯の根元などは注意が必要です。
歯ぐきが下がると、歯の根元が見えるようになります。
この部分にプラークが残ると、根面むし歯が始まりやすくなります。
歯と歯の間は歯ブラシだけでは清掃しにくく、根面むし歯が見つかりにくい場所です。
フロスや歯間ブラシによる清掃が重要です。
被せ物のきわやブリッジの周囲は汚れが残りやすく、根元にむし歯ができることがあります。
以前治療した歯でも再発することがあります。
部分入れ歯のバネがかかる歯は、汚れがたまりやすく、負担もかかりやすい場所です。
根面むし歯の予防には、入れ歯と残っている歯の両方の清掃が必要です。
根面むし歯が進行しやすい理由
歯の頭の部分を覆うエナメル質は非常に硬い組織です。
一方、歯の根元にある象牙質やセメント質は、エナメル質よりも酸に弱く、
むし歯が進行しやすい特徴があります。
そのため、根面むし歯は小さく見えても、内部で広がっていることがあります。
また、歯ぐきの近くや被せ物の境目にできるため、自分では見つけにくく、
痛みが出る前に進行している場合もあります。
根面はエナメル質に覆われていないため、むし歯に対して弱い部分です。
歯と歯の間や被せ物のきわにできると、自分では気づきにくいことがあります。
根元のむし歯は、歯の表面に沿って広がるように進行することがあります。
歯ぐきに近い場所や歯の根に近い場所のため、治療範囲や接着条件が難しい場合があります。
根面むし歯の原因
根面むし歯の主な原因は、歯ぐきが下がって露出した根元にプラークが残ることです。
そこに糖分が入ると、プラーク内の細菌が酸を作り、根面を少しずつ溶かしていきます。
歯周病や口の乾燥、清掃しにくい補綴物などがあると、さらにリスクが高まります。
歯周病、加齢、強いブラッシング、噛み合わせの負担などにより歯ぐきが下がると、
歯の根元が露出し、むし歯になりやすくなります。
歯と歯ぐきの境目、歯と歯の間、被せ物のきわに汚れが残ると、
細菌が酸を作り、根面むし歯が進行します。
唾液には酸を中和し、再石灰化を助ける働きがあります。
口が乾きやすい方は、根面むし歯のリスクが高くなることがあります。
だらだら食べや甘い飲み物を少しずつ飲む習慣があると、
歯の根元が酸にさらされる時間が長くなります。
被せ物、ブリッジ、部分入れ歯のバネの周囲は汚れが残りやすく、
根面むし歯の原因になることがあります。
根面むし歯の症状
根面むし歯は、初期には痛みがないこともあります。
歯の根元が白く濁る、黄色っぽくなる、茶色くなる、しみる、歯ぐきの近くがざらつくなどの変化が出ることがあります。
進行すると、冷たいものがしみる、甘いものがしみる、噛むと違和感があるなどの症状が出る場合があります。
| 初期 | 痛みがないこともあります。根元が白く濁る、黄色く見える、ざらつくことがあります。 |
| 進行時 | 冷たいものや甘いものがしみる、根元が茶色くなる、歯質が柔らかくなることがあります。 |
| さらに進行 | むし歯が深くなり、神経に近づくと痛みが出ることがあります。根管治療が必要になる場合があります。 |
| 重度 | 歯の根元が大きく失われると、歯の保存が難しくなり、抜歯が必要になる場合があります。 |
根面むし歯の治療方法
根面むし歯の治療は、進行度によって異なります。
穴があく前の初期段階であれば、フッ素の活用、清掃改善、食生活の見直しにより、
進行を抑えることを目指します。
すでに歯質が崩れている場合は、むし歯を取り除き、レジンなどで修復する治療を行うことがあります。
穴があく前の段階では、フッ素、ブラッシング改善、間食管理により、
進行を抑えることを目指します。
歯質が崩れている場合は、むし歯を取り除き、白い樹脂材料で修復することがあります。
根元は湿気の影響を受けやすいため、精密な処置が必要です。
被せ物の境目からむし歯が進行している場合は、古い被せ物を外して再治療が必要になることがあります。
むし歯が神経まで進行している場合は、根管治療が必要になることがあります。
根元の歯質が大きく失われ、歯を支える力が不足している場合は、
保存が難しく、抜歯を検討することがあります。
根面むし歯を予防するには
根面むし歯の予防では、歯ぐきの境目を清潔に保つこと、フッ素を活用すること、
口の乾燥を防ぐこと、間食回数を整えること、定期検診で根元を確認することが重要です。
特に、歯ぐきが下がっている方や被せ物が多い方では、自己流の歯みがきだけでは不十分な場合があります。
根元にプラークを残さないように、歯と歯ぐきの境目を意識して磨きます。
強くこすりすぎると歯ぐきを傷つけるため、適切な力で行います。
歯と歯の間の根元は歯ブラシだけでは清掃しにくいため、
歯間ブラシやフロスを使うことが重要です。
フッ素入り歯みがき剤や、歯科医院でのフッ素塗布により、
根面むし歯の進行抑制を目指します。
口が乾きやすい方は、唾液の働きが弱くなりやすいため、
水分補給や口腔内の保湿、生活習慣の見直しが必要になることがあります。
甘い飲み物や間食の回数が多いと、根元が酸にさらされる時間が長くなります。
根面むし歯は見つけにくいことがあるため、定期検診で早めに確認することが大切です。
歯みがきで注意したいポイント
根面むし歯を予防するためには、歯の根元を意識して磨く必要があります。
ただし、強い力で横磨きをすると、歯ぐきがさらに下がったり、根元が削れたりする原因になることがあります。
歯ブラシの硬さや当て方、補助清掃器具のサイズは、歯科医院で確認することをおすすめします。
- 歯と歯ぐきの境目に歯ブラシをやさしく当てる
- 強くこすらず、小さく動かす
- 歯間ブラシはサイズの合ったものを使う
- 被せ物やブリッジの周囲を丁寧に清掃する
- 部分入れ歯を使っている方は、入れ歯と残っている歯の両方を清掃する
- フッ素入り歯みがき剤を継続して使う
根面むし歯を放置した場合
根面むし歯を放置すると、歯の根元が大きく失われることがあります。
根元は歯を支える重要な部分であり、ここが大きく削れると、詰めるだけでは対応が難しくなる場合があります。
特に、被せ物の下や歯と歯の間で進行している場合、気づいた時には治療範囲が大きくなることがあります。
根面むし歯が進むと、歯の根元の歯質が広く失われることがあります。
歯の強度が低下し、割れやすくなる場合もあります。
むし歯が深くなると、冷たいものがしみる、痛みが出るなどの症状が出ることがあります。
神経まで達すると根管治療が必要になる場合があります。
被せ物のきわから根面むし歯が進んだ場合、被せ物を外して再治療が必要になることがあります。
根元の歯質が大きく失われた場合、歯を残すことが難しくなることがあります。
早期発見と予防管理が重要です。
よくあるご質問
根面むし歯は普通のむし歯と何が違いますか?
普通のむし歯は歯の噛む面や歯と歯の間にできることが多いのに対し、
根面むし歯は歯ぐきが下がって露出した歯の根元にできます。
根元はエナメル質に覆われていないため、むし歯が進行しやすい特徴があります。
根面むし歯は高齢者だけの病気ですか?
高齢の方に多い傾向はありますが、若い方でも歯周病、強いブラッシング、歯ぎしり、
矯正後の歯ぐきの変化などで根元が露出している場合は起こることがあります。
根面むし歯は痛みがありますか?
初期には痛みがないこともあります。
進行すると、冷たいものがしみる、甘いものがしみる、噛むと違和感があるなどの症状が出ることがあります。
根面むし歯は削らずに治せますか?
穴があく前の初期段階であれば、フッ素や清掃改善により進行を抑えることを目指せる場合があります。
すでに歯質が崩れている場合は、削って修復する治療が必要になることがあります。
根面むし歯を予防するには何が大切ですか?
歯ぐきの境目の清掃、フロスや歯間ブラシ、フッ素の活用、間食回数の見直し、定期検診が重要です。
口が乾きやすい方や被せ物が多い方は、特に継続的な管理が必要です。
被せ物の下にも根面むし歯はできますか?
できます。
被せ物の境目にプラークが残ると、そのきわから根面むし歯が進行することがあります。
定期的に被せ物の適合や清掃状態を確認することが大切です。
歯ぐきが下がってきた方は、根元のむし歯予防が重要です
根面むし歯は、大人になってから注意が必要になるむし歯です。
歯ぐきが下がり、歯の根元が露出すると、今までむし歯になりにくかった部分が弱点になります。
痛みが出てからでは治療が大きくなることもあるため、定期検診で早めに確認し、
根元を守るための予防管理を行うことが大切です。
