やけど・きず治療

やけどは、赤みやひりつきだけの軽症から、水ぶくれを伴うもの、皮膚が白く硬くなったり黒く変化したりする重症のものまで、
深さや範囲によって治療方針が大きく変わります。

また、切り傷やすり傷、外傷後の傷あと、ひきつれ、ケロイドなども、早い段階で適切に処置することで、
傷の治り方や傷あとの目立ち方に影響することがあります。
当院では、やけど、きず、傷あとに対して、形成外科の視点から診察・処置・経過観察を行います。

このようなお悩みはありませんか?

  • 熱いお湯、食器、油、アイロンなどでやけどをした
  • やけどした部分に水ぶくれができた
  • 皮膚が白く硬い、黒くなっている
  • 湯たんぽ、カイロ、ストーブなどで低温やけどをした
  • 小さな子どもがやけどをしてしまった
  • 切り傷を縫った方がよいか判断してほしい
  • 受傷後、時間が経っているが傷が心配
  • 傷あと、ひきつれ、ケロイドが気になる

やけどとは

やけどは、熱によって皮膚や皮下組織が損傷する状態です。
一般的には、第1度熱傷、第2度熱傷、第3度熱傷に分類されます。
見た目が小さくても、深いやけどでは痛みが少ないことがあり、自己判断で放置すると治癒まで時間がかかったり、
傷あとが残ったりすることがあります。

1度
第1度熱傷
皮膚が赤くなり、ひりひりする浅いやけどです。
お湯、熱い食器、軽い接触熱傷などで起こることがあります。
まずは早めに冷却することが重要です。
翌日までに赤みや痛みが落ち着いている場合は、医療機関での治療が不要なこともあります。

2度
第2度熱傷
水ぶくれを伴う中等症のやけどです。
皮膚の真皮まで損傷が及んでいる状態で、浅いものと深いものがあります。
冷やしていないと痛いものは浅い熱傷のことが多く、痛みが少ないものは深いやけどの可能性があります。
ただし、受傷直後に浅いか深いかを正確に判断することは難しいため、早めの診察が重要です。

3度
第3度熱傷
皮膚が黒い、白く硬い、痛みを感じにくいなどの特徴がある重症のやけどです。
火災、花火、強い熱源への接触などで起こることがあります。
神経まで損傷しているため痛みが少ない場合がありますが、深いやけどであり、放置すると皮膚が壊死して欠損していきます。
範囲が広い場合は皮膚移植が必要になることもあります。

やけどをした直後の応急処置

やけどをした直後は、まず熱源から離れ、患部を冷やします。
小範囲であれば流水で冷却します。
保冷剤を使用する場合は、直接皮膚に当てず、ハンカチやタオルなどで包んで冷やしてください。
冷やすことで痛みを和らげ、熱による損傷が深くなることを抑えることが期待できます。

痛みやひりつきが残る場合は冷却を続けますが、冷やしすぎには注意が必要です。
特に小児や広範囲のやけどでは、長時間冷却すると体温が下がりすぎることがあります。
水ぶくれがある、痛みが強い、範囲が広い、顔・手・指・関節・陰部などのやけど、
小児のやけどでは、早めに受診してください。

まず冷やす
熱源から離れ、流水などで患部を冷やします。保冷剤は直接当てず、布で包んで使用します。
水ぶくれは潰さない
自分で水ぶくれを潰すと、感染や治癒遅延につながることがあります。
小児は早めに受診
子どもの皮膚は薄く、見た目より深いやけどになることがあります。
深いやけどは痛みが少ないことも
痛みが少ないから軽症とは限りません。白い・黒い・硬い場合は早急な受診が必要です。

低温熱傷について

低温熱傷は、湯たんぽ、電気あんか、カイロ、ストーブなどに長時間接触することで起こるやけどです。
「低温」といっても、時間をかけて皮膚が深く損傷されるため、深いやけどになることがあります。
痛みが少なく、気づいた時には皮膚の深いところまで損傷していることもあります。

低温熱傷は治癒まで時間がかかることが多く、適切な治療を受けても1か月以上かかる場合があります。
皮膚の色が変わっている、水ぶくれがある、痛みが少ないのに皮膚が硬いなどの場合は、早めに受診してください。

小児・乳幼児のやけど

湯気に触れてしまった、熱いお茶の入った湯呑を倒した、熱い食器や調理器具に触れたなど、
乳幼児や小児のやけどは日常生活の中で起こります。
子どもの皮膚は大人より薄いため、同じ熱でも深いやけどになりやすい傾向があります。

様子を見ているうちに水ぶくれや傷あとにつながることもあります。
小児のやけどは、範囲が小さく見えても早めに受診し、積極的に治療することをおすすめします。

化学熱傷について

化学熱傷は、酸やアルカリなどの薬品が皮膚に触れることで起こるやけどです。
工場や学校の実験、清掃用薬剤などで起こることがあります。
受傷直後はあまり変化がないように見えても、1〜3日経ってから深いやけどに変化することがあります。

薬品が皮膚に付着した場合は、可能な範囲で原因物質を取り除き、早めに医療機関を受診してください。
見た目に変化が少ない場合でも、速やかな診察が必要です。

やけどの治療内容

基本的な治療として、軟膏処置、創部の保護、感染予防、上皮形成を促す薬剤の使用などを行います。
状態に応じて、フィブラストスプレーなどを使用する場合があります。
深いやけどや広範囲のやけどでは、皮膚移植などの手術が必要になることがあります。

治療 01
軟膏処置
やけどの深さや状態に応じて、軟膏を使用し、創部を保護しながら治癒を促します。

治療 02
創部保護
ガーゼや創傷被覆材などで傷を保護し、乾燥や感染を防ぎながら治療します。

治療 03
上皮形成を促す治療
状態に応じて、上皮形成を促す薬剤を使用することがあります。

治療 04
皮膚移植
第3度熱傷や広範囲の深いやけどでは、皮膚移植が必要になる場合があります。

きず治療

切り傷や裂けた傷に対して、洗浄、止血、縫合処置、創部保護を行います。
縫合に適した時間は、一般的に受傷後6時間以内といわれています。
傷が深い、出血が続く、傷口が開いている、顔や指など目立つ部位のけがでは、早めの受診をおすすめします。

乳幼児や小児の傷は、医療機関によっては処置が難しく、テープ固定のみになることもあります。
1〜3日経過していても、傷の状態によっては処置や傷あとへの対応ができる場合があります。
時間が経っている場合でも、一度ご相談ください。

きず治療の流れ

STEP 01
診察
傷の深さ、出血、異物の有無、感染の可能性、縫合が必要かを確認します。

STEP 02
洗浄・止血
傷を洗浄し、必要に応じて止血処置を行います。

STEP 03
縫合・固定
傷の状態により、縫合、テープ固定、軟膏処置などを選択します。

STEP 04
抜糸・経過確認
部位や傷の状態に応じて抜糸時期を決め、傷あとを確認します。

瘢痕・瘢痕拘縮とは

瘢痕とは、けが、手術、やけどなどの後に残る傷あとです。
傷あとが目立つ、盛り上がる、へこむ、色が残る、硬くなるなど、さまざまな状態があります。

瘢痕拘縮とは、傷あとが硬く縮むことで、皮膚が引きつれ、関節やまぶた、口元、指などの動きに支障が出る状態です。
外傷などによる醜形やひきつりにより日常生活に問題がある場合、
手術によって改善を目指すことがあります。

肥厚性瘢痕・ケロイドとは

肥厚性瘢痕やケロイドは、傷あとが赤く盛り上がり、痛みやかゆみを伴う状態です。
帝王切開後、手術後、外傷後、ピアス後、やけど後などに生じることがあります。

当院では、痛がゆい隆起した赤い傷あとに対して、状態に応じてステロイドの局所注射、
ステロイドテープなどをご提案しています。
部位、範囲、症状、再発リスクを確認しながら治療を進めます。

受診をおすすめする状態

  • 水ぶくれを伴うやけど
  • 皮膚が白い、黒い、硬い
  • 痛みが強い、または痛みが少ないのに皮膚の色が悪い
  • 顔、手、指、関節、陰部などのやけど
  • 乳幼児・小児のやけど
  • 湯たんぽ、カイロ、ストーブなどによる低温熱傷
  • 薬品による化学熱傷
  • 出血が止まらない切り傷
  • 傷口が開いている、深い傷
  • 傷あと、ひきつれ、ケロイドが気になる

よくあるご質問

やけどをしたら、まず何をすればよいですか?

まず熱源から離れ、患部を冷やしてください。
小範囲であれば流水で冷やし、保冷剤を使う場合は直接皮膚に当てず、布で包んで使用してください。
水ぶくれがある場合や小児のやけどでは早めに受診してください。

水ぶくれは潰してもよいですか?

自分で潰すことはおすすめしません。
感染や治癒の遅れにつながることがあります。
水ぶくれがある場合は第2度熱傷の可能性があるため、診察を受けてください。

痛みが少なければ軽いやけどですか?

痛みが少ないから軽症とは限りません。
深いやけどでは神経まで損傷して痛みを感じにくいことがあります。
皮膚が白い、黒い、硬い場合は早めに受診してください。

切り傷は何時間以内に受診した方がよいですか?

縫合が必要な傷では、受傷後6時間以内が望ましいとされています。
ただし、時間が経っていても処置できる場合がありますので、深い傷や開いた傷はご相談ください。

子どもの傷も診てもらえますか?

乳幼児や小児のやけど・きずにも対応しています。
子どもの皮膚は薄く、傷あとにつながりやすい場合があるため、早めの受診をおすすめします。

ケロイドの治療はできますか?

肥厚性瘢痕やケロイドに対して、ステロイド注射、ステロイドテープなどを症状に応じてご提案します。
痛み、かゆみ、赤み、盛り上がりがある場合はご相談ください。

やけど・きず・傷あとでお困りの方へ

やけどやきずは、受傷直後の処置と、その後の管理が重要です。
特に水ぶくれを伴うやけど、小児のやけど、低温熱傷、化学熱傷、深い切り傷は、
早めの診察が傷あとや治癒期間に関わることがあります。
自己判断で様子を見る前に、形成外科へご相談ください。